麻雀動画を見よう

2014/5/17 up

 ひと昔前までは、プロの麻雀を観戦できる機会は限られていましたが、2010年に「第35期最高位戦」が麻雀のタイトル戦では史上初めて映像化され、ここから各団体がタイトル戦の生放送などを開始しました。本当に現在は恵まれていますが、もちろんタダではありませんので、皆様が適切な番組を視聴できるよう、各チャンネルの特徴を解説しようと思います。思いっきり主観が入っていますが、そこはご容赦ください。なお、前半の5チャンネルは「ニコニコ動画」を通して視聴することができ、後半の2チャンネルはスカパーやケーブルテレビで視聴する番組となっています。

麻雀スリアロチャンネル   主な番組:四神降臨・天鳳名人戦・麻雀の鉄人・最高位戦Aリーグなど

 有料と無料番組が混在しています。有料番組は月額864円(税込)。現在最も麻雀に関して魅力的な番組が見られるのは、このスリアロチャンネルで間違いないでしょう。最高位戦をはじめ、連盟を除く各団体の最高峰の戦いを見ることができます。

 そして今最も素晴らしい麻雀番組といえる「四神降臨」シリーズを見られるのはこのチャンネル(とDVD)だけ。「四神降臨」では連盟を除く各団体のトップが集まり、各団体の名誉を背負った真剣な打牌が見られます。「天鳳名人戦」は、ご存知No.1ネット麻雀サイト「天鳳」の頂点を決める対局ですが、連盟を除く各団体のトッププロも参戦しており、「麻雀最強戦」などよりもはるかに「最強」を決めるにふさわしい、超ハイレベルで白熱の闘牌がご覧いただけるでしょう。決して誇張ではなく、本当に鳥肌モノの対局なのです。

 「四神降臨外伝 麻雀の鉄人」シリーズでは、四神降臨シリーズに登場する強豪プロに萩原聖人・福地誠らの諸氏が挑戦するという面白い番組です。さらに最高位戦・RMUリーグ・μリーグといった、連盟を除く各団体のトッププロの対局も見られます。ほかにも良い番組がたくさんあるので非常にオススメ。

日本プロ麻雀連盟チャンネル  主な番組:鳳凰戦・十段戦など

 有料と無料番組が混在しています。有料番組は月額540円(税込)。各団体の対局が見られるスリアロチャンネルと比べ、当然ながら連盟のタイトル戦しか見られないため、価格が安いのは当然でしょう。

 解説者が対局者を罵倒したり、言いがかりをつけて失格処分にするという、開いた口が塞がらない「麻雀ショー」がご覧いただけることでしょう。一応レベルの高い対局も存在しますが、解説者の質が低い(個人的見解)ので台無しです。女流プロがタレントの真似事をして、ガールズトークを繰り広げるという番組もあるそうです。興味のある方はどうぞ。

麻雀最強戦チャンネル  主な番組:麻雀最強戦など

 基本的に有料。月額864円 (税込)。さらにプラスで1,000ポイント必要という超高額番組も存在します。予選はA卓だけ無料、B卓と予選決勝は有料という形式が多いようです。2013年に連盟のスタジオ(夏目坂スタジオ)で収録するようになってから、急にぼったくりのような値段に急騰してしまったのが残念なことです。

 そもそも、最強戦の予選は、1か月に1回程度のペースでしか行われません。したがって、予選1回を見るのに864円が必要なのとほぼ同じ。ちなみに現在の最強戦は、対局者も解説者も最強戦ガール(笑)も連盟雀士で埋め尽くされています。ほかの団体からは、トッププロがほんの少し呼ばれるだけ。連盟だけは、何の実績もない無名プロが次から次へと登場します。激戦の予選を勝ち抜いたアマチュアの方は素晴らしいですが、プロは打荘数が少なすぎて、「最強」の名が泣いてしまう大会です。「スリアロチャンネル」と同額を支払う価値があるかどうかと問われれば、私は「ない」と答えるしかありません。ただし、唯一「著名人代表決定戦」だけは私も毎年楽しみにしています。もちろんレンタルDVDで見ていますが。

【麻雀の殿堂】梶やんチャンネル  主な番組:渋川難波の魔神塾、素人女性麻雀リーグ KGLなど

 有料と無料番組が混在しています。有料番組は月額540円(税込)。他のチャンネルとは大きく傾向が異なり、プロ同士の熱い対局というよりは、素人同士の対局や初心者向けの麻雀講座が充実しています。

 ご存知、梶やんこと梶本琢程プロが中心となったチャンネルで、講座は初心者にとても分かりやすく、麻雀初心者はプロの対局よりむしろこのチャンネルが最適かもしれません。素人女性同士の対局も見られ、悪い部分はきちんと指摘もされますので、自分も同じ間違いをしていないかチェックし、自分の麻雀の修正にも生かせると思います。価格も1年で6,480円(税込)と考えれば、麻雀教室に通うよりもはるかに安く、そう高いものではありません。

MONDO麻雀チャンネル  主な番組:モンド杯・モンド名人戦など

 基本的に有料。月額864円 (税込)。月額会員にならず、79分程度の動画を300ポイント前後で視聴するという選択肢もあります。後述するスカパー・ケーブルテレビの「MONDO TV」で放送されたモンド杯などの過去の番組などを視聴できますが、過去の番組はMONDO TVでも随時再放送されているので、わざわざ料金を支払う意味は薄いでしょう。

 ですが、2014年から、女流モンド杯で前年度予選落ちの4名に活躍著しい女流雀士4名を加えて8名により「女流モンドチャレンジマッチ」が実施され、2人が女流モンド杯への出場権を得られることになりました。この模様を、このチャンネルでは生中継で視聴できるのです。公平な人選でさえあれば、これは良いシステムだと思います。公平な人選でさえあれば。とはいえ、いずれにせよMONDO TVを視聴できる環境にある方は、このチャンネルの月額会員になる意味は相当薄いことに変わりはありません。

MONDO TV  主な番組:モンド杯・モンド名人戦など

 かつては「MONDO 21」という名前でした。スカパー!単チャンネル契約では月額525円(税込)、スカパー!HD単チャンネル契約では月額840円(税込)となります。しかし、ケーブルテレビやスカパーのパックで加入すれば、もっとお得な価格で視聴することができます。麻雀番組もありますが、ほかにパチンコ・スロット番組やアイドル番組などもあり、麻雀専門チャンネルではありません。

 モンド杯は、各団体のトップが集まる夢のような番組…ではありません。それは「四神降臨」です。連盟だけは何の実績もない雀士が次々と登場するので、真剣勝負というよりはイロモノ雀士が集う麻雀エンターテイメントと考えたほうが無難でしょう。麻将連合やRMUの雀士は登場しませんし。鬼のように強いコバゴー(小林剛プロ)が登場しないのは個人的に寂しい。わざわざ新たにこのチャンネルに加入する必要があるかどうかは疑問ですが、ケーブルテレビに加入している方ならおそらく視聴できる環境にあるでしょう。一見の価値はあります。

フジテレビONE  主な番組:THEわれめDEポン など

 ほかにフジテレビTWO、フジテレビNEXTというチャンネルもあるので、通常はセットで加入することになるでしょう。3チャンネル合計で1,620円(税込)ですが、ほかのチャンネルとセットになったパックが存在しますし、ケーブルテレビでも視聴できますので、実際にはもっと安価で視聴できるはずです。

 かつてフジテレビの地上波で放送されていた「THEわれめDEポン」は、現在は「フジテレビONE」での放送となっています。かつては井出洋介プロが解説でしたが、現在の解説者は梶本琢程・馬場裕一の両プロ。芸能人がインフレルールで麻雀を打つ番組ですが、萩原聖人氏のようなプロでも上位レベルの方も登場します。逆に初心者に毛が生えた程度のような芸能人も少なからず登場しますが…そこはご愛嬌でしょうか。

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