元連盟員の告発

 事実上「日本将棋連盟」1つが独占している将棋界などとは大きく異なり、麻雀界には様々な団体が乱立されています。飯田正人・金子正輝・土田浩翔・新津潔らが所属する最高位戦日本プロ麻雀協会(以下、最高位戦と書きます)。五十嵐毅・土井泰昭・鈴木たろう・鈴木達也らが所属する日本プロ麻雀協会(以下、協会と書きます)。小島武夫・荒正義・森山茂和・二階堂姉妹らが所属する日本プロ麻雀連盟(以下、連盟と書きます)。他にもいくつかあるのですが、この3つが代表的なところでしょう。

 当サイトでは連盟の異常な体質について何度も書いてきましたが、連盟がおかしいと感じているのは私のような外部の人間だけではありません。元プロの方が、連盟に対して強烈な「三行半」を叩きつけたブログが過去にありました。現在は「ウェブ魚拓」として、こちらのページに保存されています。いくつか抜粋してみましょう。

 ・まず言論統制にあったとき、団体から届いたメールは、以下のようなものでした。あなたのブログはプロとしてふさわしくない内容が多いため、リンクからはずします。合わせて、このままの名前でブログを続けないでください、続ける場合は処罰の対象になります・・うんぬん。
 しかもですよ、誰の裁定によるもので、団体の誰が送信したのかも明記されていない、企業だとしたら大変お粗末なメールをいただいたんですよ(中略)。いったい何がふさわしくなかったのかも問いただすまもなく、記事の全削除になりました。
 これを受けてか、団体内でのSNS、ブログに対する管理が厳しくなりました。しかし、SNS上で、パチスロの6で〜〜勝ったや、勝てなかったとかほざいてるスイーツ()笑どもは依然と野放しでした。そういうスイーツと私の言動、どっちのほうがプロとしてふさわしくないのかもはや私の脳じゃ今世紀中にも理解できなさそうなお話でした。

  →現在ではこの元プロのブログは残っていませんので、何を書いていたのか確かめる術がありません。しかしながら、「何がふさわしくなかったのか」を明示せず、「団体の誰が送信したのかも明記されていない」メール1通でブログの全削除とは! 旧日本軍の言論統制みたいです

 ・(この日は最終節であった)「君んところ影響しない卓だから早く終わらせてね」「空気よんでね」と、打ち方を指示するような発言。八百長となんざかわんないんじゃないですかね?しかも、この発言が現・鳳なんちゃら位から言われたんだからびっくりですよ。終わってんなと。
 その日の対局でもやっぱりクリビツなものを見せ付けられました。はなっから八百長示唆のことなんて聞く耳をもたない私は、さくさくマージャンを打って、連荘とかしていたわけですが、同卓していたスイーツがそれをみかねて、「だめだよ〜連荘しちゃw」とか脳みそふわふわタイムな発言勃発ですよ。まじこの団体はどんだけ忠実な犬の集まりなんだとおもいました。
 これ以降まったくもって、やる気がうせたのは言うまでもありません。

  →「現・鳳なんちゃら位」というのは、これを書いた時点では鳳凰位だった瀬戸熊直樹のことでしょう。連荘してはいけない不文律なんて、連盟くらいにしか存在しないのではないでしょうか。

 ・大きい団体にもかかわらずメンバーにむけた総会らしいものは一切なく上層部だけでいつも完結。金の使い道はすべて不透明。

  →将棋や囲碁には「棋士総会」というものが存在し、重要な事柄はこの総会で決められます。棋士1人に1票ずつ与えられており、それはベテランだろうが若手だろうが同じ。古株だからといって5票与えられるようなことは決してありません。ちなみに前述の最高位戦や協会にも総会があります。総会がなく、上層部の好き勝手に物事を運ぶのは連盟だけです(2012年2月現在)。おかしな組織ですね。

 ・そうそうやつらが携わっているなんたら道場。あれもどうにかしろよwと思ってた。健康麻雀を推奨する団体のくせに来た客に金かけ麻雀やらせてるんだよ?また金もカード化させてるわけでもなく元生でどうどうとね。あれが本部でやることかってつくづくおもってた。点5で取り締まった事例があんだからあそこもさっさと摘発すればいいのにw

  →「なんたら道場」というのは四ツ谷道場、「元生」とあるのは現金のことです(普通は現生と書きます)。なんと、連盟では客に堂々と金を賭けさせていたのですね! まともな雀荘なら、現金をチップなどに交換させるものですが…。2012年1月からはノーレートの競技麻雀道場に変更となりましたが、過去にあくどいことをやっていた歴史は消せません。

・お金はらっていい勉強させてもらいましたよホント。プロの界隈の未来はほんとおさきまっくらです。少なくともこの団体はね。

  →おそらく連盟側は、一連盟員のたわごととして、こういった声を無視するのでしょう。黙って去るという無難な選択肢もある中、この元プロは言うべきことをしっかりと言っているのです。相当フラストレーションが溜まっていたのか、悪口っぽいところもありますが、こういう声を多少なりとも吸い上げてこそ、まともな組織ができあがると私は思います。時代はネット社会。どんなに連盟が臭いものにフタしようとも、連盟がおかしな組織であることは麻雀ファンなら誰でも知っているのです。

 2006年、当時鳳凰・十段の二冠だった土田浩翔をはじめ、阿部孝則河野高志多井隆晴藤中慎一郎といったA1リーグ所属の現役・元タイトルホルダーの精鋭たちが揃って連盟を脱退するという出来事がありました。連盟の歪んだ体質が生んだ分裂劇、と書いてもおそらく言い過ぎではないでしょう。

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