先日発表になった、連盟vs天鳳位の対決。連盟としては情報を小出しにして盛り上げようとする魂胆なのか、まだこの対局の全容は見えてきません。仕方がないので当サイトもお付き合いして、もったいぶって小出しにする情報からあれこれ検討しようと思います。まずは現時点で明らかになっている対局の概要をお伝えします。
これに対する福地誠先生の感想はこちら。私の感想は以下の通りです。
「天鳳名人戦に連盟プロも参戦!」とか「四神降臨に連盟が殴り込み、五神降臨になりました!」というなら、私も手放しで連盟のことを褒めてました。しかし、現時点で明らかになっている内容ではまだまだですね。瀬戸熊直樹プロは不出場が濃厚なので、せめて四大タイトル経験者である滝沢和典・前田直哉・勝又健志・櫻井秀樹・柴田吉和・白鳥翔の各氏が出場されることを希望します。これ以下のプロだと、連盟としては負けてもノーダメージでしょうからね。お互いに名誉をかけて戦う真剣勝負であってほしいです。
ルールについては、連盟有利ですよね。だって、ネット対局がないらしいですから。天鳳ルールであってもネットとリアルでは全く勝手が違うものです。おまけに麻雀世界選手権ってのも、経験者である連盟が有利なのは明らかでしょう。本当に平等にするなら、例えば「天鳳で50回、ロン2で50回、天鳳ルールのリアル麻雀で50回、連盟Aルールのリアル麻雀を50回」というようにすべきです。
さて、こんな対局が今さら実現した理由とは…。誰しも同じ考えでしょうし、先に紹介した福地先生のブログでも触れられていますが、連盟の強い危機感の表れでしょう。閑古鳥が鳴くロン2、基盤や筐体の老朽化で岐路に立たされている麻雀格闘倶楽部、連盟に入会する人間の激減…。極め付けは、堀内正人プロのような有能な人間を追い出してベテランが甘い汁を吸い続けた結果、ヒサト・タッキーのブレイク以降に男性人気プロが10年以上出てきていない。今でもヒサト・タッキー人気に頼りがちな面があるのは否めないところ(女流はまた事情が異なりますが)。白鳥プロや井出康平プロを売り出そうとしているようですが、さてどうなるか。
このような閉塞感を打破するために連盟が打って出たと考えるのが妥当なところ。あと3〜4年早ければベストでしたが、まだ手遅れではありません。黒船に乗ったペリーが来航する前に鎖国を解除した事実に関しては、評価されるべきです。今後の追加発表でファンをガッカリさせることのないよう、強く希望します。