森山プロの難癖

 2020/7/17up

 2020年2月に「最強戦の解説で見当違いの暴言を吐いた」森山茂和プロ。これに対して最高位戦から質問状が送られ、森山プロは最高位戦と浅井裕介プロに対して謝罪しました。普通ならこれで一件落着のはずなのですが、これで終わらないのが森山の森山たる所以なのです。

 「日本プロ麻雀連盟のホームページ」に詳細な記載があるとはいえ、いつ消されるか分からないうえに、少々分かりにくい記述があるため要点を書き起こしてみます。画像は連盟のページから拝借いたします。

低レベルな連盟の質問状

 2019年4月に放送された第13回モンド名人戦の予選最終戦、準決勝進出がかかっているという大事な場面です。1年も前の話を今さら蒸し返す森山プロと連盟の狭量さにも辟易しますが、とりあえずここではスルーしましょう。

 森山・金子正輝プロがともにリーチをかけており、2人どちらがアガっても、2人とも予選通過なのはほぼ確実という状況。土田浩翔プロはこのままだと予選落ちですが、1,000点でもアガれば予選ボーダーをクリアするという状況。また、予選のポイントは次のステージまで持ち越されるというシステムです。そして以下の図。

 実戦での土田プロは、森山プロの現物で金子プロの危険牌であるを切って金子プロへの放銃となりました。

 連盟は「自分の都合だけなら普通はを対子落とししていくところだと思われます。親の森山の現物のは、のスジが6枚見えており、金子プロには危険です。ドラのは金子プロの中スジですが、森山には危険です。ここで土田プロは切りを選び、金子プロに放銃しました。次は森山に放銃となる切りだったのでしょうか? 実力のあるベテランプロ雀士として、かなり不自然な打牌であるため、貴団体のお考えを聞かせていただきたく思い、ご連絡させていただきました」としています(原文では牌は文字表記、以下同様)。

 ちなみに予選敗退したのはこの土田プロと伊藤優孝プロであって、森山プロは予選通過して準決勝まで駒を進めています(準決勝で敗退)。たしかにポイントは持ち越しではありますが、「俺がアガっていれば決勝まで行けたのに」とでも言いたげな、あまりに低レベルで文章力も稚拙な質問状。これに対して最高位戦は、懇切丁寧に回答しました。

最高位戦の丁寧な回答

 ちょっと長いので、要点を抜き出します。全文は今のところ、「連盟のサイト」に掲載されておりますので、そちらをご覧ください。

■ 該当局面で打と選択した理由について

@ 土田プロ自身がアガる
A 森山プロが金子プロからアガることで自身の着順が浮上する
B 流局
C 森山プロがツモアガり、次局に進む

 予選通過を目指すことを考えると、土田プロが目指すのは上記の4つのいずれか。ポイント状況を踏まえると@は通過が確定、A〜Cは次局に勝負を持ち越すという選択です。

 金子プロは当初ヤミテンにしており、ツモ切り追いかけリーチをかけたため待ちの可能性は低い。なぜなら、役あり待ちであれば現物待ちなのでヤミテンを続行する可能性が高い。役なし待ちであれば他家の攻撃に対して守備の意識でヤミテンを選択していたことになるので、親リーチという明確な攻撃を受けてからリーチに踏み切る可能性は低い。

 上記のように考え、森山プロの現物である切りを選択しました。上記@を目指す上での最善がなのかなのかは最高位戦では判断不能ですが、金子プロに放銃すると@〜Cすべて消えてしまう状況下で、金子プロに通りそうな切りは全く不自然ではなく、最高位戦の複数のプロもこの見解を支持しています。

■ が放銃とならなかった場合にを切ったのか? について(注:は森山プロの当たり牌)

 こちらも丁寧に書かれていますが、要約すると「刻一刻と変わる要素によって都度判断するので、最高位戦として一概に回答することはできない」というものです。

麻雀を全く理解していない森山プロ

 少しでも麻雀を理解している方であれば、土田プロの選択および最高位戦の回答が至極当然であり、森山プロおよび連盟の質問状はクレーマーレベルの難癖であることがお分かりいただけると思います。普段から森山プロは、昭和時代の常識でしか麻雀を語ることのできない、時計の止まった化石のような存在です。今回の一件で、それが改めて露呈したと言えるでしょう。

 1つ分からないのは、なぜこの質問状を公開することにしたのか? ということ。最高位戦に文章形式で質問した以上、あらかじめ公開することを前提にしていたのでしょう。考えられる理由は2つほどでしょうか。

 1つは、他団体である最高位戦にわざわざ質問状を送付したのだから、それを公開するのが礼儀だと考えたということ。公開することで森山プロと連盟の無知ぶりは露呈してしまうけれど、陰でコソコソやるよりはオープンにしたほうがいい、と考えた可能性はあるかもしれません。

 もう1つは、最高位戦の回答を見ても理解できず、まだ自分たちが正しいと思い込んでいる、ということ。いくら森山プロでも、そこまで馬鹿ではないと思うのですけど、あり得なくもないのが悲しいところ。

 立場上、主要団体に所属しているプロはこの件について発言することは許されないでしょう。元連盟所属のプロだった加藤博己氏は、以下のようにツイートしています。

 みな沈黙しているとはいえ、同じことを考えているプロはきっと多いのでしょうね。「まーた森山が燃料を投下したよ(笑)」くらいに受け取っておくのがちょうど良さそうです。

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