ある日の手牌。私は残念ながら現在ラス目、2人からのリーチを受けていますが、さて以下の手牌で何を切りますか。
ラス目でメンホン・三暗刻まで見える絶好の1シャンテンですが、1シャンテンで2軒リーチに立ち向かうのはラス目であっても大損です。ここから危険牌を2枚切り飛ばすような人はハッキリ負け組です。まだ東4局、焦る必要はどこにもありません。
…と偉そうに書いてますが、実戦での私はション牌の切り。無事通過したものの、これは悪手でした。次巡ドラの
を引かされてオリに回り、当たり牌である
での放銃は回避していますが、これは単なる結果論で、問題図の時点でオリるのが正解です。
その後南2局まで進みました。後手を踏みまくり一度もアガれていないものの、上が1人落ちてきたため現在3着目という状況です。上家からリーチがかかりましたが私もテンパイ。テンパイに取りますか、取る場合はリーチしますか?
上家の捨て牌が示されていない何切る問題なら、赤だろうとを切って追っかけリーチが正解になりそうです。せっかくテンパイしているのですから、ラス目のリーチを積極的に叩き潰すことで、自分がラスになる確率を下げることができるためです。ただ上家はどう見ても七対子。字牌待ちが濃厚だと思いつつも、赤ドラ待ちというのも十分考えられるところ。ここでリーチ一発七対子ドラ1に放銃したら、私のラスは決定的になってしまいます。
そこで実戦ではをツモ切りしてテンパイ崩し。その
を下家がチーし、次巡
を引いて以下の図となりましたが、今度は何を切りますか?
対面がを切っていますが、それはリーチ直前なのでリーチには通っていません。ただ七対子ならば筋引っかけ(※1)とはいえ、
を切ってまで
で待つ理由があまり見当たりません。というわけで
が高確率で通るのは分かっていますが、それでも
を確実に使い切ることを優先して実戦では
落とし。もちろん2枚切れの
はかなり安全に決まっています。
少し前までの私ならとっくに運任せのリーチに踏み切って勝ったり負けたりしていましたが、十段になるために我慢を覚えたのです。この局面、ドラ・赤ドラ・ション牌と1枚切れの字牌だけは切るつもりがありませんでした。結果は上家からをチーし、なぜか下家から
が出てきて5,200点+リーチ棒の加点となりました。上家はやはり1枚切れの
待ちの七対子でした。
この後下家は、南3局に倍満を放銃して自ら転落。私は2着で半荘を終えることができました。ラス目でも焦ることはない、暴発はするなという教訓となった1局でした。それにしても十段どころか、九段復帰すらまだ遠い・・・。