ある日の手牌。トップ目で迎えた東ラスの親番。1シャンテンの手牌でさて何を切りますか?
が4枚、
が3枚見えているので前巡の
は気合で押しましたが、この
はたいへん切りにくい牌です。上家が安全牌の
を切ってきたのはテンパイの可能性が高そうですし、下家がテンパイかどうかは何とも言えませんが、
を鳴かれる可能性も十分ありそう。これを鳴かせてからオリるのでは拙いと判断しました。
というわけで3巡前に通っているを切って迂回。上家はタンヤオ模様なのでおそらく通るでしょう。次巡
を引かされ、ここで
を切って完全に撤退を開始しました。いくら親とはいえ、安手の1シャンテン。赤を含めドラの所在がほとんど不明なこの局面で、トップ目で先頭切って突撃する必要はありません。この判断が正しく、なんと以下の手牌だったのです。
も
もアタリ。ああ恐ろしや。高目
で7,700点を放銃した2着目の下家は転落街道まっしぐらで、この半荘は3着と2万点以上離されたダンラスで終わります。一方で放銃を回避した私は4万点以上のトップでした。連盟のベテラン雀士なら「点数の上ではトップだけど、当たり牌を2巡連続でつかまされているのは悪い流れだから、南場は要注意」とでも言うのかもしれませんが、まったくもってそのようなことはありませんでした。
今回はうまくいきましたが、調子が悪い時の私ならどちらかで振り込んでいるでしょう。9月は4半荘連続ラスという悲劇に見舞われてポイントを多数失った私ですが、この放銃回避は調子が戻った証拠と手ごたえを持ちました。そして10月はこんな成績でした。
44回打ってトップ19回、ラスはわずか6回。甘い打牌をする人が非常に少ない鳳凰卓でこんな成績を残すのは、鳳凰様はどうか分かりませんが、私の力ではまず無理です。おそらく、過去最高の月間成績だと思います。もちろんこれが全部実力というわけでなくて、ツキにも恵まれていたとは思いますが。
ただ1つだけ言えるのは、当サイトの「麻雀本レビュー」で取り上げた「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」という本がメチャクチャ役に立ったということ。まだまだ本の内容を全部実践したというレベルではありませんが、それでも成績向上にかなり役立ちました。改めてお勧めしたい一冊であります。
さあ、こうして自分の成績を晒すことで自分へのプレッシャーはかけ終えました。無事に私は九段に復帰できるのでしょうか? 続報にご期待ください!