2019年9月7日の天鳳日記
<ラス目の打ち方>

 ある日の手牌。私は残念ながら現在ラス目、2人からのリーチを受けていますが、さて以下の手牌で何を切りますか。


 ラス目でメンホン・三暗刻まで見える絶好の1シャンテンですが、1シャンテンで2軒リーチに立ち向かうのはラス目であっても大損です。ここから危険牌を2枚切り飛ばすような人はハッキリ負け組です。まだ東4局、焦る必要はどこにもありません。

 …と偉そうに書いてますが、実戦での私はション牌の切り。無事通過したものの、これは悪手でした。次巡ドラのを引かされてオリに回り、当たり牌であるでの放銃は回避していますが、これは単なる結果論で、問題図の時点でオリるのが正解です。

 その後南2局まで進みました。後手を踏みまくり一度もアガれていないものの、上が1人落ちてきたため現在3着目という状況です。上家からリーチがかかりましたが私もテンパイ。テンパイに取りますか、取る場合はリーチしますか?


 上家の捨て牌が示されていない何切る問題なら、赤だろうとを切って追っかけリーチが正解になりそうです。せっかくテンパイしているのですから、ラス目のリーチを積極的に叩き潰すことで、自分がラスになる確率を下げることができるためです。ただ上家はどう見ても七対子。字牌待ちが濃厚だと思いつつも、赤ドラ待ちというのも十分考えられるところ。ここでリーチ一発七対子ドラ1に放銃したら、私のラスは決定的になってしまいます。

 そこで実戦ではをツモ切りしてテンパイ崩し。そのを下家がチーし、次巡を引いて以下の図となりましたが、今度は何を切りますか?


 対面がを切っていますが、それはリーチ直前なのでリーチには通っていません。ただ七対子ならば筋引っかけ(※1)とはいえ、を切ってまでで待つ理由があまり見当たりません。というわけでが高確率で通るのは分かっていますが、それでもを確実に使い切ることを優先して実戦では落とし。もちろん2枚切れのはかなり安全に決まっています。

※1 筋引っかけ=リーチ者がを切っていれば、待ちの場合はフリテンなので出アガリできません。そのための安全度は比較的高いという考え方があるので、それを逆手にとってシャンポン・カンチャン待ちなどで待ちにするという戦術を「筋引っかけ」と呼びます。

 少し前までの私ならとっくに運任せのリーチに踏み切って勝ったり負けたりしていましたが、十段になるために我慢を覚えたのです。この局面、ドラ・赤ドラ・ション牌と1枚切れの字牌だけは切るつもりがありませんでした。結果は上家からをチーし、なぜか下家からが出てきて5,200点+リーチ棒の加点となりました。上家はやはり1枚切れの待ちの七対子でした。


 この後下家は、南3局に倍満を放銃して自ら転落。私は2着で半荘を終えることができました。ラス目でも焦ることはない、暴発はするなという教訓となった1局でした。それにしても十段どころか、九段復帰すらまだ遠い・・・。



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