2023年12月10日の天鳳日記
<1巡の大切さ>

 東1局、開局早々の北家の手牌です。ドラのを引かされて、何を切りますか?


 私の判断では、唯一の安牌である切りはありません。対面が直前に切ったは、6〜7割がた1シャンテンのサインだと読みます。実戦では打とスリムに構えました。安牌を確保しつつ、カンを早めに引いた場合は再び攻撃に転ずることもできます。

 結果、2巡後にやはり対面の先制リーチを受けましたが、無事に逃げ切って流局しています。打が誤打とまでは言えませんが、ラス回避麻雀の天鳳や雀魂などではは温存したほうが勝ちやすいでしょう。集中力を欠いていると手拍子で切ってしまいがちなので、私も気を付けようと思います。

 続く1本場、以下の手牌では何を切るべきでしょうか?


 ドラドラで供託のリーチ棒も落ちていますから、今度は攻めたいところ。カンチャンが多い不自由な形なので打がお勧めです。上図でピンフにはなかなかならないと思います。激しい攻め合いとなった結果、実戦では私が1,000(+300)点を放銃しました。

 続いて東3局、第一打で親がドラのを切ってきましたが、鳴きますか?


 ファン牌のトイツでもあれば鳴いていいですが、上図は鉄スルーですね。ここからトイトイを作るのは難しいでしょう。実戦ではチートイドラドラに仕上がり、リーチ一発で出アガってハネ満を物にしました。

 次は私ではなく、下家の植野さんの手牌です。トップ目ですが、ここは何を切りますか?


 前巡にを切ったので、実戦では続けてを落としました。しかしここでの正解は打なのです。なぜかというと、は上家の現物で下家にもほぼ安牌であるのに対し、は対面と下家の危険牌だから。とりわけ下家の捨て牌がなにやら不気味ではありませんか? その結果・・・。


 下家の国士無双に刺さってしまいました。処理するのが1巡遅れたばかりに、こうなってしまったのです。これは結果論ではありません。真の強者はこの1巡をおそろかにしないのです。ただし私も集中していないと、このを処理できていたかどうかは分かりません。天鳳位様はこういうところで間違えないのでしょうね。

 さて再び私の手牌に戻ります。2着で迎えた南3局、親リーチが入っていますが以下の手牌でを押しますか? なお、はリーチ前に鳴いています。


 3巡目にをスルーしてからの4巡目リーチなので、は通りそうではあります。それだけでなく、点数状況的にラスに転落する心配がほとんどないので、実戦ではノータイムでを押して無事通過、テンパイ料1,500点をゲットしました。ここでオリるようでは弱気すぎます。

 なんとしてもトップを奪うために全身全霊を注ぎましたが、続く南3局1本場で下家がトビ。私は2着で終了しました。A級ミスもなく、妥当な結果と言えるでしょう。鮮烈な国士無双を見せられて、改めて1巡の大切さを学ばせていただきました。



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