2017年3月4日の天鳳日記
<番外編・久々のリアル麻雀>

 最近私が麻雀を打つのは、天鳳がおよそ6割、他に「Maru-Jan 」や「DORA麻雀」も少々打つという感じです。そんな折、およそ2年ぶりにリアル麻雀を打つ機会に恵まれました。5人によるセット麻雀です(1人が途中で合流、その後は1人が抜け番)。

 福地誠先生は「天鳳とリアル麻雀は別物」と何度も主張されています。実際、最初の半荘2回くらいは全自動配牌卓の扱いに苦労させられ、配牌はもう自動で配られているのにさらに取ろうとしてしまったり、ドラがあらかじめ裏返っているのはいいけれどどっち側に区切ればいいのか長考してしまったり…。全自動配牌卓で打つのはたぶん3〜4回目くらいだったので、この点に関しては私は完全に素人でした。手積みなら体に染みついているので、今でも17幢(トン)で素早く積み上げることができると思うのですが…。

 さて、気になる対局結果は…。2005年の小泉純一郎内閣の「郵政選挙」、2009年の旧民主党の「政権交代選挙」のような歴史的大勝を収めてしまいました。半荘13回打って(うち1回抜け番)オール2着以上、総合ポイント+464を記録しました。ウマは10-20(トップ+20、2着+10、3着−10、ラス−20で、モンド杯ルールなどと同じ。2着の価値が高いのが特徴)です。あまりに気分が良いので、以下の表を作ってみました。


Aさん Bさん Cさん Dさん
推定雀力 五〜七段 七段 七〜八段 三〜四段 初〜二段
1 ▲42 44 11 ▲13
2 5 41 ▲17 ▲29
3 57 6 ▲42 ▲21
4 ▲47 60 5 ▲18
5 ▲15 54 11 ▲50
6 ▲50 68 18 ▲36
7 ▲45 13 44 ▲12
8 57 6 ▲37 ▲26
9 9 62 ▲26 ▲45
10 12 55 ▲23 ▲44
11 ▲33 3 49 ▲19
12 66 ▲33 17 ▲50
13 ▲33 44 10 ▲21
合計 ▲137 464 56 ▲187 ▲196

 推定雀力は私の独断と偏見によるもので、いずれも天鳳換算です。後ろから闘牌を見る機会はほとんどないため、正確な判定は難しいです。抜け番の時はAさん・Dさんが見えるポジションで座っていましたが、スマホのゲームをやっていたのでじっくり見ていたわけではありません。それから、今改めて計算するとポイントが少々ずれているのですが、現場での計算を尊重してそのままにしてあります。

 例えば混一色・混老頭・トイトイ・三暗刻・小三元の三倍満なんてのがアガれてしまいました。これはCさんからアガったのですが、南3局でトップに浮上できる手をテンパイしていたようで、「ラス回避がすべて」の天鳳では起こり得ない放銃でした。少なくとも鳳凰卓ではこんな手はツモる以外、ほとんどアガれないでしょう。

  ポン  ロン

 もちろんすべてが順風満帆だったわけではなく、例えばたしか11回戦目だったと思いますが、一時持ち点4千点でトビの危機を迎えたこともありました。オーラス時点で約8千点持ちで、3着とも1万点以上の大差をつけられるダンラスでしたが、ピンフドラ1赤1の手でヤケッパチのリーチと打って出ました。

 満貫は確定ですが、出アガリは3着目からの直撃以外は裏ドラ2枚以上ないとラスのまま。ツモアガリも裏ドラ1枚以上ないとラスからも脱出できないという絶望のリーチでした。ところが…。マンズの清一色をテンパイして、それをアガればトップに浮上するという2着目が一発で私に放銃。まったく予想外のハネ満となって私は2位まで浮上することができました。

 放銃した牌は、ドラの近くである。これもトップに浮上するよりラスに沈まないことのほうがはるかに重要である天鳳ではほとんどあり得ない放銃です。

 ネット麻雀とは違い、あまり勝ちすぎると気を使います。自慢めいた発言は極力控えるようにしましたし、相手が高い手をアガれば全力で褒めるようにしましたし、断トツのトップで迎えたオーラスでタンピンをテンパイしてもダマテンにせず、オープンリーチにしてほか3人の順位争いの邪魔にならないようにしました。他の人が注文した食事代を私が全額負担するようにもしました。

 勝っている人が亀のように首を引っ込めて守るのもイヤミったらしいので、満貫クラスをテンパイした時にはBさんから「暴君」と呼ばれるほど相手のリーチに対して危険牌を連打し、しかも敢えて牌を強打して「私はリードを守るだけでなく、ちゃんと攻めるんだよ」というアピールもしました。そのせいもありますが、天鳳に比べると手痛い放銃はやや多めだったと記憶しています。

 ところが不思議なことに、私が打った半荘12回を通して、後悔する放銃はただの一度もありませんでした。現代麻雀 押し引きの教科書」など、福地先生の本が役立ったのと、鳳凰卓の強者たちにもまれたのが大きかったのだと考えています。

 ちなみに前述の「郵政選挙」の次の2007年夏の参院選では自民党が歴史的大敗を喫して、結党以来初めて参議院第一党の座から転落しましたし、旧民主党も約3年しか政権を担当できずに自民党に奪回されてしまいました。「驕れる者(は)久しからず」とは平家物語の一節、「勝って兜の緒を締めよ」は北条氏綱の言葉で、山本五十六もこの言葉を用いました。早くも次の場が立とうとしてますが、私もこれらの戒めを忘れないようにしたいです。



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