2018年5月26日の天鳳日記
<メンチン何切る>

 メンチンテンパイ、しかもドラが3枚! さあ何を切りますか? 場にはが一枚ずつ切られており、他の必要牌は見えていません。


 ツモ切りはカン待ち。切りはペンカン待ち。切りはのシャンポン待ち(実質一枚だけ)。これらはいずれも悪手です。

 実戦での私は時間に追われて切りの待ち(はカラですが)に取ったのですが、これまた疑問手。切りでも同じ待ちである上に、タンヤオがつくので100%上位互換の打牌だったのです。九段でもこんなヘボ打牌をするんですね。

 さて、切りの次巡にを引いてきて以下の図になりました。ここは何切り?

 これが単独の問題図なら正解は切りです。待ちはの4種9牌になります。しかし前巡にを切っているのでフリテンです。

 実戦では…無情にも時間切れで自動的にツモ切り。これは結果的には次善の一打。ここは切りの待ちが正解でした。その後をツモったので、フリテンに受けていればアガっていたわけですが…さすがにそんな人はいないでしょう。下家にアガられ、私の最低倍満からという大物手は実りませんでした。

 これが生の対局だったら、遠慮なく長考して最善の一打を導き出すこともできたでしょうが、天鳳の時間制限は容赦ありません。数秒でメンチンの待ちを見抜く方法…。バビィこと馬場裕一プロの著書でも買えばいいのでしょうか。

 さてお次は以下の手牌。オーラスを迎えて西家の私がトップ目、僅差の2着が対面の親です。他家3人の手の進行具合を読んでみてください。

 天鳳ルールだとトップから2着への転落はそれほど痛くありません。ラスに転落さえしなければ、どうってことはないのです。それは痛いほど分かっているはずなのに、分かっていない九段が約一名・・・。

 共通しているのは、誰一人高い手が必要ないという点です。下家はツモアガリか上家直撃か他家から1,300点以上の出アガりでラス脱出。上家は2着はほぼ無理なので、1,000点でもいいからアガって3着キープが至上命題。対面の親はすでにタンヤオドラ1が濃厚で、ツモれば逆転で対局終了です。

 そこで上家か下家への差し込みを考えました。しかし上図をご覧の通り、親の安牌で差し込みに使えそうな牌が乏しく、実戦では切り。ション牌とはいえ親には通る牌ですし、北家への放銃は大歓迎です。しかし実は残り3枚は山の中で、誰からも何の声もかからず。

 実際はこの時3人ともテンパイ。上家は七対子赤1、親はタンヤオ赤1、下家は赤1でした。しかし実戦では勝負が長引き、ドラがほとんど見えていないこともあってやがて疑心暗鬼になってきます。「3,900点を放銃して2着転落したら馬鹿らしい」「親だってテンパイとは限らない」「上家・下家のツモアガリか横移動で終わるかもしれない」と。結局終盤は安全牌の連打となり、1人ノーテンで流局して逆転、対局終了となりました。

 華麗に差し込んで自分の思い通りの展開になるケースはそれほど多くないとはいえ、今回は差し込んだほうが良いケースでした。もっと戦術の引き出しを増やさねばならないと痛感した次第でした。



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