2019年6月1日の天鳳日記
<大三元を恐れるな>

 上家の私がトップ、この手牌はダンラスに沈んでいる北家の南3局の手牌。すでに下家がと鳴いていますが、さてあなたは何を切りますか?


 昔はこんなを切るのはご法度とされていましたが、ダンラスでもあり、ここはツモ切りが現代的セオリーです。配牌で三元牌が全部対子になっている可能性は低く、後で切るくらいなら今すぐ切ってしまうほうがポンされる確率は低いのです。ところが、実戦での下家は以下のような配牌でした。


 実戦では2つポンした次巡がツモ切りなので、2つ鳴かせた後に即を切ったのと同じ理屈。というわけでチューレンさんもをツモ切りしたのですが当然これはポンされてしまいます。トップ目の私が顔面蒼白になったのは言うまでもありません。


 実戦ではここで切りとしていますが、これは悪手。ここは当然切りの一手です。次にを引いたときに、アタマこそないものの両面2つの好形1シャンテンになるからです。あるいはを引いた場合にもテンパイチャンスが広がります。せっかくトップ逆転の手が入っているのですから、安全牌(現在のところション牌ではありますが)を持つような真似はせずに強気に打つべきです。最低でもダンラスのチューレンさん以外の2人はベタオリするに決まっているのですから。

 結果的に実戦では2巡後にを引いているので、テンパイが遅れるという結果になり、を鳴かせたチューレンさんが2,000点のツモアガリとなりました。私は最大のピンチを脱し、この半荘をトップで終えることができました。

 それからわずか数日後、起家で2600オールをアガった私がトップ目で迎えた東2局、私の下家が以下の手牌となりました。さて何を切りますか?


 先ほど申し上げた通りの理由で切りが正解で、実戦でもそうしたのですが、これがなんと超特急の小三元への振り込みとなり、8,000点の失点となってしまいました。


 たった数日でレアケースが2つ続いてしまったわけですが、やはり基本的にはさっさと3つ目の牌を切ってしまうのが正解となります。もちろん、絶対放銃してはいけない場面などは除きます。

 ちなみに…。と鳴かせた後の切りは、ネット麻雀では絶対的セオリーですが、仲の良い友人とのセット麻雀ではなるべく避けたほうが無難です。フリー雀荘でも某連盟のように古いセオリーを信奉しているおっさんが多いですので、切る場合は場の空気が悪くなる覚悟が必要です。



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