2020年11月22日の天鳳日記
<七段降段>

 南1局3本場北家、供託リーチ棒が3本ある2着目の私の手牌。ここでは何を切りますか?


 私は長年麻雀を打っているわりに、役満には縁のない人間です。四喜和はスーファミのゲームでしかアガったことがありません。役満は満貫のたった4倍にすぎず、無理をしてまで狙う必要がないので、昔から役満にはこだわらない人間でした。役満祝儀が高額であれば話は別ですが。

 上図になる前、2枚切れのかション牌のタンキを選ぶことができ、それはさすがに役満テンパイに取りました。しかし「ノベタンになったら素直にノベタンに受けよう」と決めていましたので、実戦ではほぼノータイムでを切りました。

 結果は次巡すぐにをツモアガリ。5,200点+供託+積み棒で9,100点の高収入となり、トップに浮上することができました。

 実戦ではは王牌だったのですが、他家が引いたとしても切ってくれるはずがありません。ツモ限定の2枚切れタンキ待ちでは分が悪すぎます。天鳳で勝つには煩悩・欲望を捨てて、小林剛プロのような感情のないマシーンになることが必要です。これがなかなか難しいのですけれども。

 さて。八段としての私の最後の意地を見ていただいたところで、今度は失敗例をご覧いただきましょう。東3局西家、以下の手牌で何を切りますか?


 ドラ3枚のチャンス手で、ラス目の私としては何としてもモノにしたいところ。この時点でを早く切りたいというのは頭にあったのですけれど、マンズは二度受け(※)の形で2メンツできる保証がなく、ピンズを伸ばすことも視野に入れました。

※ 二度受け=例えばという形ですと、のスジの牌を2枚必要とするので「二度受け」と呼んでいます。通常のリャンメンターツ2つの形より劣ります。

 状況によってはを先切りするケースもありますが、実戦では切り。これはまあ妥当でしょう。次巡をツモ切りして、6巡目に以下の図となりました。


 当然ここも切りで良いのですが、実戦では「今のうち切ってしまえ」と切り! そしてこれがダマテンの5,200点に振り込みとなってしまいました。


 こんなダマテンを読むのは不可能ですし交通事故ではあるのですが、方針が首尾一貫していないのがダメ。手牌をスリムに構えるなら最初の図でを切るべきですし、目一杯広げると決めたのなら上図でもを切るべきです。この対局時は数半荘連続で不ヅキに見舞われ、精神的に余裕がなくなっていたのが原因でした。

 このパンチは私の精神にさらなるダメージを与え、この半荘ラス。そして私は数日後に七段に降段してしまいました。七段への降段は初めて。しかし、今年8月に天鳳位になったCLSさんも七段への降段を二度経験しています。こんなことでめげてはいけません。臥薪嘗胆、捲土重来、頑張ります・・・。



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