オーラス、トップ目からリーチがかかり、2着目の私が一発目で引かされたのは通っていない。ここは勝負しますか? それとも引きますか?
私はカン待ちとはいえ、トップ逆転の手をテンパイしています。点数状況的には倍満を振り込んでもラスには落ちませんので、かなり押しやすい状況(役なしが濃厚なので、2着をキープできる可能性もけっこうある)。すなわち、おとなしく引いて2着を甘受するか、3着落ちを覚悟しつつトップに浮上できる抽選を受けに行くかの選択です。トップ目が愚形でリーチする確率は低いとはいえ、現物も1つしかないので実戦では押しました。
さて。わざわざトップ目でリーチをかけてきた対面は、実はこんな手でした。
昔はオーラスのトップ目のリーチは常識外れという雰囲気がありましたが、最近はそんなことはありません。リーチをかけていいケースもあるのですが、私の判断ではここはダマテンですね。理由は3つありまして、1つ目は前述の通り全員押しやすい点数状況であること。リーチが足止めになりにくいのです。2つ目は、すでに10巡目となっており巡目が深いこと。実際私はテンパイですし、ラス目は1シャンテン、3着目の親は2シャンテンとなっています。
3つ目は私の感覚的なものですが、という待ちに自信が持てないこと。マンズが安い場じゃないですし、同じリャンメンでも真ん中の3−6とか4−7のリャンメンって、2−5や5−8より1ランク劣り、1−4や6−9より2ランク劣る感覚です。端のリャンメンならタンヤオ狙いの人からポロリとこぼれることもありますが、今回はそれが望めません。
ついでに言うと、この手の場合はをチーして役ありテンパイに変化させることもできます。天鳳ルールだと食い替え(※)はできませんが、を456でチーして切りならOK。
※ 食い替え=例えばと持っており、をチーしてを切るのはスジの食い替えとなり禁止とするルール。危険牌をツモりたくない場面などでをチーしてを切るテクニックもありますが、これは現物の食い替えで天鳳ルールでは禁止。禁止とするのが主流ですが、麻将連合など食い替えを認めている団体もあります。このトップ目の方は、この半荘で5度もアガっていてノリノリ、ここも簡単にアガれるだろうと考えたのかもしれません。結果論の部分もありますが、このリーチは残酷な結果となりました。
ラス目のリーチに一発でハネ満を打ち込み、トップ目はなんとラスまで転落! 2600オールを1回アガっただけの私が棚ぼたトップを物にしました。笑いが止まらないとはこのことです。
こういうこともあるので、オーラストップ目のリーチは、点数状況・巡目・待ちとよーく相談しなくてはなりません。特に点数状況は重要。例えばトップ目が頭1つ抜けていて、2〜4着目が接戦という点数状況だと、ラスに転落したくない2・3着目はオリ気味となり、リーチで足止めするのが有効になるケースが増えます。そういう場合は「攻撃は最大の防御」になりますが、全員押しやすい点数状況の今回は2人から押し返されることになってしまいました。