2021年10月9日の天鳳日記
<麻雀AIとの対戦>

 特上卓で七段以上+レーティング2000以上の人がやって来ると懲らしめたくなると以前書きましたが、短い期間の間にR2200前後の九段の方と二度対戦しました。1回目は私がトップ、九段さんが2着。2回目は私がトップで九段さんがラス。征伐成功・・・と思ったのですが、よくよく考えてみるとこのID(nNAGA25)は有名な麻雀AIではないですか!

 私も元九段でR2200を突破した経験はありますが、AIよりは弱いはず。これは勉強させてもらわなくてはなりません。こちらは半荘1回目の東1局、AIの手牌ですが、さて何を切りますか?


 私ならを切ります。自分の手に中張牌(※1)が多めである懸念はあるものの、ここは七対子に決め打つよりもトイトイ・三暗刻・四暗刻まで見たいかなと。しかし実戦では七対子決め打ちの切りで、7巡目に1枚切れの待ちでリーチ、私が3,200点を振り込んでいます。

※1 中張牌=チュンチャンパイと読み、2〜8の数牌のこと。真ん中の牌は他家も必要である可能性が高く、この場合は中張牌が多くてポンしにくいという意味です。

 AIがトップ目で迎えた東4局、対面の私がリーチをかけて一発目で通っていないを引かされました。勝負しますか、それとも引きますか?


 私ならを切って撤退するところです(天鳳でなければ勝負します)。最低5,200点、最高満貫ありますが、自分がトップ目で引かされたのがドラそばの危険牌。ラス目のリーチにぶつける必要性を感じません。しかしAIはツモ切りにして一発で3,900点の放銃となりました。うーむ、そういうものなんですかねえ。

 私がトップ目、AIが2着で南3局を迎えて以下のテンパイ。即リーチするかダマテンか、それともテンパイ崩しでしょうか?


 私は上図のような手でリーチはほぼかけません。2着目で親とはいえ、ラスとの差はわずか3,200点。押し返されるのが怖すぎます。実際、上図の時点で下家が実はダマでこっそりテンパイ、対面の私は1シャンテンでした。実戦では即リーチで1000オールのツモ。なんとも力強いアガリでした。

 AIがラスを引いた半荘2回目のほうは、牌譜を見ても単なる不ヅキのような感じでした。東2局に上家からリーチを受けましたが、さて何を切りますか?


 これ、上家のリーチの待ちは分かりませんけどチートイドラドラっぽいことは読み取れますよね。手出しのの切り順がそれを物語っています。メンツ手なら清一色など限られたケースを除き、ドラ入りメンツをわざわざ落とすはずがありません。

 そしてメンツ手でからを外したのであれば、安全牌のは残し、続けてを切るはず。先にを切ったのは、2枚切れてしまったからです。そして切りはドラ暗刻から1枚外したものでしょう。単独のドラなら、テンパイギリギリまで引っ張るのが普通です。ゆえにチートイであることはほぼ確実でしょう。

 AIの手は先にドラを引けば勝負手になりますが、そのドラはたぶん上家に対子。つまりこの手はアガリ目が薄いのです。なのでスジの切りなど論外、ベタオリが正解となります。実戦でも切りでAIは完全にオリました。


 読み通り七対子ドラドラ、待ちは地獄待ち(※2)でしたが、残念ながら王牌に眠っていてアガリ目はありませんでした。AIと自分の思考が一致するかどうかを確かめるのはなかなか面白いですね。また対戦したいものです。

※2 地獄待ち=場に2枚切れているタンキ待ち、つまり残り1枚の待ちのこと。字牌待ちが多く、他家は「まさかないだろう」と切ってくれるケースがけっこうあります。


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