2022年11月20日の天鳳日記
<鳳凰卓の押し引き>

 久しぶりに復帰した鳳凰卓を絶賛満喫中です。色々忘れかけていたことも、すぐに脳裏によみがえってきました。例えば入場者数の少なさ。特上卓の数分の1くらいしか人がおらず、時間帯によっては対局が始まるまで10分以上待たされることもあります。不便でもありますが、選ばれし者しか打つことができないんだという喜びをかみしめることができるわけでもあります。

 私のリーチに対して真面目に対応してくれる打ち手が多いのも嬉しいところ。特上卓でR(レーティング)が低い人だと「そこから押すのか」という無茶な突撃を見かけることもありますが、鳳凰卓はそういうことがあまりありません。今日は鳳凰卓の押し引きをご覧いただくことにしましょう…と言っても強者でも判断が分かれるような難しいものではなく、明確な正解がありそうなものを選びました。

 以下の対局時、私のRは2070くらいでしたが、相手は全員私より上。2人の九段さんはいずれも2200超えです。特上卓だと私が一番上なのが当たり前でしたが、すっかり立場が逆なわけです。さあ、開局早々の以下の私の手牌ですが、上家が仕掛け、親からリーチがかかりました。押しますか、引きますか?


 実戦ではツモ切り! 無事に通過したとはいえ、これは我ながら無茶でした。タンピンドラ2の1シャンテンとはいえ、が2枚切れでは望み薄でしょう。相手は親リーだけでなく上家もいるので、いったんを切って回るのがお勧めです。結果は親が上家から親満をアガりました。

 局は進んで南3局。今度は3着目の九段さんの手牌をご覧いただきましょう。上家から切られたを鳴きますか? はリーチ前に鳴いたもので、リーチには通っていません。


 実戦ではチーしてをプッシュしましたが、これは正解でしょう。下家の親リーチの値段は分かりませんが、仮にリーチのみだとしてもツモられたら自分がラスに転落します。だったらラス目の親が相手だろうと危険を承知の上で押してリーチを蹴りに行くべきで、この手なら満貫あるので2着以上も視界に入ります。実戦では親が2000オールをツモアガっています。

 さてオーラス、私が親リーチをかけています。トップ目の九段さんの手牌で、すでにテンパイしていますが押しますか? 引きますか?


 トップと2着の差は15,800点(リーチ棒除く)。大差のようにも思えますが、親満をツモれば逆転で即対局終了なのです。この点数状況だと3着目の九段さんは押すメリットがほぼゼロなのでベタオリ間違いなし。ラス目の七段さんは手牌次第で、手が悪ければ連チャンを願ってオリ、多少なりとも行けそうな手なら攻めてくるでしょう。

 ということで、このリーチに攻めそうな人数は0.5人くらいだと試算します。これだと親の一人旅になりそうで、ツモられて逆転するリスクがあるのならば、自分の手はテンパイなのですから押すべきでしょう。ということで九段さんはを押しました。この後もと無筋を強打しましたが、これで放銃となってしまいました。


 リーチ・一通の7,700点の直撃ですが裏ドラは乗らず、400点差でトップは入れ替わらずゲーム続行。オーラス1本場で3着目の七段さんの手牌、私が長考の末に親リーチをかけたところですが、ここは何を切りますか?


 私も対局中ビックリしたのですが、実戦ではここからをツモ切りして一発で放銃! この方はラスに転落し、私がトップに浮上して対局終了となりました。ラスを引いたらダメの天鳳ルールなら、ここは通っているを切るしかないのではないでしょうか。

 もちろん安全牌が乏しいのでこの後オリきれるかどうかは怪しいのですが、こうなってしまったのは数巡前の打牌に原因があります。以下の図では何を切りますか?


 実戦ではドラ入りターツ(※1)を外して混一色狙いに走りましたが、天鳳ルールだとこれはやりすぎ。満貫ツモでも3着のままなのですからここは3着キープだけを考えるべきで、セオリーは外し。しかしが2枚切れているこの場面では、切りという手がありそうです。リャンメン(亜リャンメン(※2)含む)以上の待ちになる受け入れは以下の通りとなります。

※1 ターツ→塔子と書き、など、あと1枚引けばシュンツ(678など)が完成する2枚セットのこと。
※2 亜リャンメン→のように、自分で待ち牌を2枚使っているリャンメン待ちのこと。

  • 切り→5種16枚(
  • 切り→4種11枚(
  • 切り→4種13枚(
  • 切り→4種12枚(

 ということで、裏目はありますが私ならを切ります。ちなみに結果論だけで言っても、を切っていればこの後ツモでカンチャンながらテンパイし、私のリーチが来る前にをツモアガっているところだったのです。いずれにせよ、ここで混一色を狙いに行く必要はありません。

 ということで・・・。先ほどは私の無茶な押しも紹介しましたが、押し引きがしっかりしている人は八段、九段と上に上がっていけるということだと思います。



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