南1局、私は3着目につけています。テンパイしましたが、どちらを切りますか? リーチはかけますか?
上家が、下家がを切っているので、は持ってないだろうというのが山読みの基本。例えばの形から、こんな早い巡目にを切るほど手が整っていることは少ないという読みです(もちろん例外はあります)。対面の親については分かりません。
筋ひっかけの待ちも魅力的ではあります。しかし山にはあまりなさそうなので、相手が切ってくれなければ拙いでしょう。んで、他家3人とも5巡目までに3〜7の牌を切っているので、ある程度手が整っている可能性が高いです。したがって、ここでダマテンにして良い牌(ドラとか1枚切れの字牌など)を待つのはヌルいですね。
よって私の判断は切りリーチ。この判断はどうだったかと言いますと。
は山に残り1枚、は3枚とも山。そして、他家3人ともある程度手が整っていますね。山読みは当てにならないことも多い反面、このように特徴のある捨て牌ならば参考になることも多々あります。実戦では無事にツモアガって満貫を物にしました。
続く南2局、以下の手牌では何を切りますか?
場況不明の3巡目にを切ってピンズを嫌ったのですが、対面がマンズの一色手なのが明らかになった今、ここは落としが妥当でしょう。ピンズは安そうで、実際には3枚も山に残っていました。実戦では以下の形でツモアガり、裏ドラも乗ってほぼ満貫(2000・3900)を物にしました。
フリテンではないので、一度嫌ったカンを選ぶのは何の問題もありません。場況は1巡ごとに変化するので、その時最善な一打を導き出すことが大事です…と偉そうに書きましたが、私も集中力を欠いていると先ほどの図で手拍子でをツモ切ったりするんですけどね。
お次は以下の手牌。1シャンテンですが、何を切るのが良いでしょうか?
役なしで形も悪いクズ手ですが、トップを争っている対面が仕掛けているので、自分のアガリはあきらめません。ピンズの下が安く、上は高いので実戦ではを切りました。山読みと同時に、運が良ければタンヤオになるかもという期待もあります。ちなみに、この時点での山の残り枚数は3枚、1枚でした。
すぐに対面がカンをチーして打。ここで私がを持ってきましたが、これはツモ切りしますか?
実戦では完全に手を崩してベタオリしました。対面が1フーローの時はやる気もありましたが、2フーローでテンパイ確率が50%以上ありそうなこの状況では無理な勝負はしません。が仮に通ったとしても、自分がテンパイしたときに出ていきそうなソウズが切りにくそうで、安手の愚形テンパイではいずれにせよ勝算は薄いでしょう。この判断はどうだったのかと言いますと・・・。
ガッツリ当たり牌でした。この日はMリーグを見た後だったせいかやる気と集中力があり、この後トップを取ることができました。ただ、このを毎回止められるわけじゃなくて、調子の悪い日に切っちゃうことがあるのが私の課題です。十段とか鳳凰の方たちは、おそらく毎回止められるんだろうなぁ。
さて最後は以下の手牌、私の親です。のいずれかを切ればテンパイですが、何を切りますか? そしてリーチはかけますか?
が1枚切れてなければシャンポンリーチもあり得るところですが、この場合は厳しそう。下家の、対面のが早く切られているので、マンズの上はおそらく必要としていないと読めます。実戦では打のカン待ちのダマに構えました。ここは足止めより、ポロリとがこぼれてくるのを期待すべきでしょう。結果はこうなりました。
1つ前の図の時点で山に1枚、1枚、2枚、1枚でした。それだけでなく、下家以外はマンズの上を必要としておらず、ダマならポロリとこぼれてくる形だったことが分かります。
これで流れをつかんで・・・というわけではないでしょうが、この半荘は7万点超の大トップで、しかも手ごわい十段さん(最高位戦の村井諒プロ)をラスに沈めて完璧な打ち回しができたと思います。村井プロはX(旧Twitter)で嘆いていました。