2023年8月18日の天鳳日記
<難しい選択>

 東1局0本場、つまり開局早々の以下の手牌。私は南家で、親からが切られましたが、ポンしますか?


 サラッと問題風にしてみましたが、実は上図はたいへん微妙な手牌で、強者でも意見が分かれると思います。上の手牌はメンゼンとして見れば、タンピンの2シャンテン、そして456三色の2シャンテンでもあります。東1局でもありますし、2巡目から1,000点まっしぐらの仕掛けをするのはいかがなものかと。実戦ではそう考えてポンしませんでした。

 しかし親の捨て牌をよく見てみると、という切り順。遠い混一色狙いならはまだ温存するはずなので、かなり整った手牌である可能性があります。実際にこの時点で親はドラのダブ暗刻の1シャンテンという恐るべき手だったのです。

 さて、をスルーして、9巡目に以下の手牌となりました。このは切れるでしょうか?


 をスルーした以上は、ここまでの手の進め方は一本道で、誤打はありません。このも切る以外ありませんが、これで親満の放銃となってしまいました。


 この切りは決して誤打ではありません。となると、考えるべきはやはり最初のポン。あれは鳴いても鳴かなくても正解という微妙な手牌でしたが、私の麻雀では今まであれを鳴いてません。結果を見ると最悪ですが、結果だけにとらわれすぎないほうが良いと思います。ちなみに、この半荘は押されっぱなしで良いところなしでしたが、なんとか3着で終えています。

 続いて以下の手牌。東3局で2着目の私が2千点の手をテンパイしていますが、対面のリーチに対して一発では切れるでしょうか?


 実戦ではを切って、一発がついてハネ満の振り込みとなってしまいました。しかし結論から言えば、これは誤打ではなくやむを得ない放銃です。

 まず、値段・待ち不明のリーチに対して、2千点のリャンメン待ちというのは互角以上の勝負が見込めます。相手は愚形かもしれませんし、リーチのみかもしれないのですから。あと、リーチ棒が回収できるので収入としては3千点になるのも見逃せません。

 ただし今回は手出しの切りが入っているので、通常よりも良形待ちである可能性はかなり高くなります。わざわざリャンメンターツを嫌ってまで愚形ターツを残すケースは少ないからです。

 それを考慮に入れても、トップが偉い通常の雀荘ルールなら押しが正解です。天鳳や雀魂のようなラス回避ルールでも押すほうが良いでしょう。時と場合によりますが、リャンメン待ちのテンパイでいちいちオリていたら麻雀にならないのです。

 もしを押さないとすれば安全そうな切りで回ることになりますが、が3枚飛んでますので、を切らずにテンパイに復帰するのはなかなか難しいでしょう。そのままベタオリコースを歩む可能性が高いことは覚悟する必要があります。それならば押して相手リーチを蹴っ飛ばし、ラス目の北家をさらなる苦境に追い込むことに期待するほうが良いと思います。さて、このへんで実戦の経過を説明しますと。


 こんな贅沢な手牌からの切りで、ツモで打ツモで打リーチでした。


 実戦では即リーチをかけていますが、これはラス目だとしてもダマのほうが良いでしょう。安目でもタンピンイーペーコー赤で7,700点(一般の麻雀なら満貫)、高目なら三色がついてハネ満になります。リーチでアガリ率を下げるより、沈黙のスナイパーに徹するほうがラス脱出が見込めますし、リーチをかけてもさほど打点が上昇しませんので。この半荘はこの局のハネ満放銃が痛く、私はラスに終わってしまったので、負け惜しみかもしれませんが。

 結果は最悪ですが、打ち方としては間違ってないはずです。繰り返しになりますが、結果だけにとらわれすぎないほうが良いでしょう。正直この半荘のラスは精神的に痛かったですが、対局後に入念に検討して、A級ミスはないという結論に至りました。B・C級ミスはありましたけどね。

 続いて以下の手牌。オーラス、2着目の私は、ラス目のリーチに対して何を切るべきでしょうか?


 少し考えてのリーチだったので、一発・裏ドラなしだと3着に浮上できない可能性が非常に高そう。現物はゼロなのでのトイツを落とす手も考えられますが、実戦ではを切って放銃となってしまいました。


 満貫でも3着転落で済みましたが、ご丁寧に裏ドラが乗って私はラス転落。最悪の結果となってしまいましたが、検討した結果、この切りは妥当だと思います。何の情報もない端っこのトイツ落としより、リーチ者が最初のほうで切った牌の外側を切るほうがマシだからです。

 苦労に苦労を重ねて2着でオーラスを迎えることができた半荘だったので、ラス転落は非常に大きなダメージを受けましたが、A級ミスでないならクヨクヨしないことです。麻雀はこういうゲームなんですよね、、、ツライ。



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