東1局、私が6巡目に親リーチをかけますが実らず、2人テンパイで流局。迎えた1本場、を鳴きますか?
AIに分析させればスルーが有利になると思いますが、実戦ではポンしてを切りました。メンゼンなら三色も見えて親満が狙えますが、自分が親であること、自分が出したリーチ棒が供託にあること、この2つを理由に仕掛けました。前局のリーチが空振りした悪い気分をスッキリさせたい、という意図もあります。皆様がこれを真似する必要はありませんが、ロボットではなく人間が麻雀を打っているわけですから、メンタルを整えるのも重要だと思っています。とはいえ、自分が親でなければさすがにスルーしていたでしょう。
3巡目に以下の手牌になりました。何を切りますか?
2つの3メンチャンを残してを切ると7種23牌の受け入れ。実戦の打だと11種35牌の受け入れで、大差ですね。アタマを最後まで決めないほうが受け入れは広くなります。
なので打が正解だと思うのですが、よくよく考えてみると打というのも面白いかもしれません。これは7種25牌の受け入れで、ドラを重ねた場合に高打点が狙えるのが強みです。打点が欲しい場合は有力な打牌で、フラットな局面でも打よりは優位でしょうか。
さて、次が本局のクライマックスです。上家が少し考えてダブドラのを切ってきました。これを鳴きますか?
考察の前に、先に実戦の経過から。実戦ではスルーして次巡上家からリーチが入りましたが通らず、以下の図の通り私が2,900点(+1,300点)を物にして連チャンに成功、上家の満貫確定3メンチャンリーチを潰しました。
というわけで、ダブドラのを切って来るからには上家も相当早いに決まっているのですが、これを無理鳴きすれば親満(天鳳ルールでは切り上げないので11,600点)まで手牌がグレードアップします。天鳳では食い替え禁止なので、例えば345でチーしてを切れば以下の手牌になります。
(チー) (ポン)
2,900点から11,600点(供託など込みだと4,200点から12,900点)にグレードアップする代わりに、受け入れが11種35牌から4種14牌へと激減します。もちろん高打点が必要な状況なら鳴きますけど、今回の東1局のようなフラットな状況だと鳴くのが得なのかどうか?
私には明確なジャッジは下せませんけど、たぶん「どちらもアリ」なのだと思います。期待値的にはそう大差はないはずです。ただ、忘れてはいけないのは、上家がダブドラを切って戦闘態勢であるということ。実戦では自分の手を高くするより、上家の手を素早く潰すことを優先したわけです。
重要なのは、場合によっては3メンチャンの出来メンツを壊してまで鳴くケースもあるということ。それが自分の戦術の引き出しの中に入っていればそれで良しでしょう。