2024年9月23日の天鳳日記
<わっしょい君2号氏との対戦>

 久しぶりに天鳳位様と対戦しました。2022年1月に第21代天鳳位になったわっしょい君2号氏で、元最高位戦のプロです。今日はその打ち筋をとくとご覧いただくことにしましょう。

 まずは起家、親の配牌ですが、ここでは何を切りますか?


 私なら打で混一色も見ますが、わっしょい君2号氏は切り。比較は微妙ですが、を切って次巡を引いてもさほど痛くはありませんが、を切って次巡をカブったら大失態だと思います。しかし天鳳位様は腰が重い雀風のようです。この局は上家がハネ満を下家から出アガり。

 続いて東2局。前局ハネ満を失点した下家の親がソウズの混一色模様で仕掛けていますが、上家が切ったを鳴きますか?


 これも微妙ですね。今のところソウズを切らなくてもテンパイに取れますので、とりあえずチーして456三色の1シャンテンにとっておき、アガる権利を確保するのも有力でしょう。危険な牌を引けばオリれば良いですから。しかしわっしょい君2号氏はスルー、私の判断もスルーです。やはり無理な動きをしない雀風なのでしょう。この局は対面の私がハネ満をツモアガリ。

 続いて東3局。早くも持ち点が7千点になって苦しい下家が2フーローで仕掛けています。ション牌のを引かされましたが、ここは何を切りますか?


 打牌候補としてはの4つでしょうか。下家は手出しの後に手出しなので、マンズの一色手である可能性は低そうですね。

 トイトイの可能性は否定できないので、ション牌の切りは無謀。私ならを切って回りそうです。トイトイならタンキにしか当たりませんが、点数が欲しい下家としては赤ドラタンキに受けるのが普通です。もちろんタンヤオなら当たりませんので、を切って様子を見るのはとても自然な打牌に思えます。

 しかしわっしょい君2号氏は通ったばかりのを中抜きしてオリてしまいました。どうせ自分の手は大したことがないので、ラス目とケンカする必要はないという考えでしょう。ラス目の仕掛けを潰すことも自分がラスを回避するひとつの戦術なのですが、やはり自分から崩れない雀風なのですね。参考になります。

 お次は東4局。ラス目の下家からリーチがかかり、一発目でを引かされましたが、切りますか?


 ワンチャンスですしリーチ直前のはツモ切りなのでくらいは通せそうに見えますが、実戦では打。これでも1シャンテンはキープされていますが、受け入れが3種7牌まで激減してしまいますので、白旗に近い打牌です。この後は安全牌を連打し、下家が4,000点をツモりました。

 ここまでわっしょい君2号氏はアガリこそないものの、振り込みもありません。そんな中で迎えた南3局、上家が切ったを鳴きますか?


 私なら789でチーして清一色に走って2着浮上を目指しそうですが、実戦ではここもスルー。現状ドラがないので、食いタンでは2着に上がれそうもありませんが、それよりも無理な仕掛けでラスに転落することを嫌ったのでしょう。徹底して重い雀風です。結果的に下家が2,000点をツモりましたが、差はあまり縮まずにオーラスを迎えることに成功しました。

 ここまで我慢に我慢を重ねたわっしょい君2号氏でしたが、オーラスに5,200点をツモって見事に2着に浮上して終了しました。この半荘に関しては派手さが一切ありませんでしたが、この腰の重さ、重厚な雀風は非常に参考になりますね。無駄な放銃がないからこそ、安定した成績が残せているのでしょう。

 一応この半荘のトップは私ですが、ツイていただけなので参考外。ただしこのトップで天鳳位であるわっしょい君2号氏と、一時的とはいえレーティングがほぼ並んだのは嬉しかったですね。



1つ前の日記へ  天鳳日記トップに戻る HOME  1つ後の日記へ